軽い気持ちで 10 歳となる姪っ子に、シンプルなデジタルカメラを買ってあげようとしたら、とんでもない低画質のおもちゃカメラを買ってしまった(経緯は別記事参照)。自分がもうカメラのスペックを読み解けなくなっているのを痛感しつつ、短時間で判断しなければならず、さっそく Facebook でフレンドに相談。予算は「だいたい 3000 元(約 15000 円)」とのこと…オバチャンの質問に、知り合いのオジチャンたちがたくさんアドバイスをくれて、候補がすぐにまとまり、その日のうちに注文まで完了した。
ところが投稿が Facebook のアルゴリズムに引っかかったらしく、知らないオジチャンとオバチャンたちからも経験談が寄せられ、DM まで届き、恐縮しつつもありがたく、せっかくだから皆の知恵をまとめた選び方ガイドを作ろうと思った。あくまでも台湾の現状だけど、子どもにカメラを買い与える必要な時のご参考になれればと。
市販の「子ども用カメラ」はおもちゃだと割り切って
前提が「ある程度ちゃんと写ること」だったため、寄せられたアドバイスの多くは既に子どもカメラを候補から外している。でも参考情報として少しだけ触れたのも、それらをまとめておこう。
- 無名ブランドで 2000 元前後、いかにもプロっぽい見た目のものはほとんど web カメラ改造品。触らないほうがよい
- パソコンに転送しない、印刷もしないのなら検討可。つまり画質は期待しない
- エフェクトやフィルター、フレームは子どもにとってやはり魅力的
- myFirst の子ども用カメラは悪くないが、見た目は完全に玩具
総合すると、小さい子(6~7 歳以前)や、まさに「おもちゃ」が必要だとしたら、シンガポールのブランドからの myFirst Camera 3 が良い選択肢になりそうだ。画質はギリギリ許容範囲、前面カメラやマクロレンズ付きで、フィルターやフレームも内蔵し、単純に「遊ぶ」分には十分楽しめる。

参考に:專為各年齡兒童量身打造|最佳 5 款人氣兒童相機推薦(開封レビューあり)
穏健現実派:スマホやタブレット
投稿で「弟の教育方針ではスマホ不可」と書いたにもかかわらず、最も多かった意見は「古いスマホやタブレットをカメラとして使う」案だった。理由は現実的で、提示した予算は 3000 元だとまともな新品デジカメがほぼ買えないから。同じ金額なら、古いスマホのほうが画質は良い、というわけ。
具体的には以下のように運用する。
- 5〜10 年以上前の古いスマホを用意(iPhone ならおおよそ 8 世代前後?)
- SIM を抜き、SNS アプリは入れない
- カメラ、音楽、Podcast など用途の単純なアプリだけ残す
- 子どもとネット利用ルールをきちんと約束する
コメントには、デジタル機器(特にスマホ)を持たせたくない親の理由は、どう転んでもやはりインターネット利用だろうけど、いつかは直面するので、早めに向き合い、良い使い方を教育したほうがよい、という趣旨もあった。自分も同感で、手元に旧型の iPad mini があるのでいつでも渡せるのが、私の子どもではないので、弟の教育方針を尊重しなければ。
懐古趣味派:中古デジカメ
Canon IXUS、Nikon D50、CCD カメラなども候補として挙がったので、長所短所を整理してみた。

長所
- 10〜20 年前の機種でも、子ども用カメラより画質はかなり上
- 実機の手触りが本物感を醸し、持っている満足感がある
短所
- 最近のレトロブームや有名人の影響で価格が高騰
- コレクション化しており、もはや「手頃なツール」ではない
- 故障時の修理先が見つけにくい
実際に中古市場を覗いてみると、コメントしてくれた先輩の言う通り、そんなに安くはない。3000 元や 5000 元程度の機種がほしければ、運と縁次第なのだ。本気に探そうとすると、ちゃんと時間をかけるしかない。
正直、中古機はある意味で男のロマン…高校生や大学生ならその価値が理解でき、謹んで使ってくれるのだろう。家の整理整頓で出土した、いにしえの遺物ならともかく、特別に買って与えると、小学生はなかなか扱いづらいかも…英才教育なの? (*´∀`*;) 壊したら終わりだよね
文芸復興派:インスタントカメラ
次は、説得されかけた…と言うより見れば見るほど自分のほうが欲しくなったチェキ。
まずチェキはネット型デジタル機器ではなく、画質を気にせず、現像を行う過程まで楽しめる。プリントした写真をコレクションファイルに入れたり、手帳に貼ったりでき、手書きや記録が好きな自分にはとても魅力的だった。とくに 3000 元以下で買える FUJIFILM instax mini 12 の存在は、心動かされる。かわいいし素敵。

姪っ子からも今はレトロブームだと言われたので、かわいい見た目のチェキを一台持たせれば、相当喜ぶだろうと。
しかし、ミニシリーズのフィルム価格を確認した瞬間、背筋がひんやり。この価格…
1 枚あたり 30〜45 元(150~225円)。押す度に費用がかかる消耗品地獄…
姪っ子に買い与えるが喜んでくれるのだろうけど、その父親は私に一生恨みを持って呪い続けるかもしれない。
まあ単純にフィルムが高すぎると思うなら、感熱紙の子ども用インスタントカメラを下位互換として検討できるかも。ただ本体もフィルムも安価だが、感熱紙に印刷したものは時間とともに消えてしまうため、保存には向かない。記録として残したいなら、別途コピーして再保存が必要。

つまり、インスタントカメラはプリンターのようなもの。本体よりも、消耗品のコストと購入の利便性を考えるべきで、自分が使うなら問題ないけど、贈り物としては相手の事情を考えたほうがよい。
頑丈耐久派:防水・アクションカメラ
息子がいるお父さんたちから、耐久性重視で防水やアクションカメラが挙がった。最初に乗り出したのは、防水で落としても大丈夫な Kodak PIXPRO WPZ2 で、ネットで買える国内正規品だと今は約 7000 元(35000 円)。

カメラ好きで経験豊富なお父さんはなぜ Kodak PIXPRO WPZ2 をすすめてくれたと言うと、実用性が高い以外、価格が 10000 元(50000 円)未満の大手メーカーから発売される小型デジカメで、唯一代替不能な存在が防水カメラなので生産は続いている、と説明してくれた。ただし需要は少ないため、値段は高く、性能や画質も 10 年前と大きく変わらない、という面もある。
もうひとりのお父さんはアクションカメラをすすめてくれて、原因は頑丈で耐久。調べてみると、たぶん DJI の Osmo Action シリーズと Insta360 の Ace Pro シリーズのことだろう。どれも画質と評価は高い。ただし価格は軽く万元超えで予算の 3 倍以上…
もし何年も使うつもりなら、防水やアクションカメラは確かに長持ちする。7〜8 歳前後の子どもには、Kodak PIXPRO WPZ2 が適しているかもしれない。予算が許すのなら、アクションカメラまで視野に入れる、という感じかな。
個人的な事情に戻すと、姪っ子はあと2年でスマホが持てるから、その後はもうカメラで写真を撮らないかもしれない。コスパを考え、やはり 3000 元との予算からあまり大幅に上回らないほうが良い。
片手サイズ派:今時のコンパクトカメラ
コメントで最も多く指名されたのは、Kodak PIXPRO シリーズの FZ45、FZ55、C1。これらはおもちゃカメラ扱いされることもあるが、画質は普通に印刷できるレベル。特に価格が手頃で、現在の販売価格は 4000〜5000 元台(20000~25000 円台)。3000 元は超えるけど、「少し足す」範囲内で現実的だ。
最も推薦が多かったのは Kodak PIXPRO FZ55。値段も3台の中で最も高く、約 5500 元(27500 円)。

最も安価なのは Kodak PIXPRO C1で、約 4000 元(20000 円)。

ここまで来ると、FZ55 と C1 のどちらかを選ぶ、という現実的な選択肢に落ち着いた。ただしネットショップにある羅列したスペックを見るだけでは実に想像しにくく、幸い友人から評価動画を教えてもらった。
動画を見て、2機種はそれぞれの特色がありつつも大差はなく、約 1500 元の差はズーム性能の差だろうという印象。FZ55 は光学ズームやオートフォーカスがあり、デジタルズームのみの C1 より機動力が高い。お出かけや旅行で、近距離に遠距離の撮影をするなら FZ55 が良い。一方、頻繁に自撮りするなら、180 度チルト式モニターの C1 のほうが便利。用途に応じて選べると良いね。
子どもにスマホを与えたくない人のための選び方
デジタルカメラは、安かろう悪かろうとの世界で、しかも今はおもちゃとスマホの間に位置する選択肢はかなり少ない。3000 元以下では子ども用カメラぐらいしか買えず、その中だと myFirst の画質はそこそこだが、やはりおもちゃなのだ。
単純に写真を楽しむためのなら、インスタントカメラのチェキや使い捨てカメラは良いかも。しかし消耗品のコストを考えると、必ずしも安上がりではない。
どうしてもデジタルカメラが必要なら、予算を 4000〜7000 元に上げ、Kodak PIXPRO シリーズの C1、FZ55、WPZ2 あたりから用途に応じて選ぶのが最も手間が少なく確実。予算が増やせず、または時間があるなら、中古の 10 年以上前のカメラも選択肢。
まあこんなもんかな。
今回は Facebook 投稿で多くの貴重なアドバイスをもらい、無事にほしいデジカメを購入できた。アドバイスをまとめたこの選び方ガイドはぜひ、同じようなニーズを持つ人の参考になればと。









