250308 の展覧会。映画を観たあとの時間はたぬきさんに全てを託した。冷たい雨の中タクシーに乗って、向かったのは麻布台ヒルズ。東京は…いつの間に…こんなに高くて複雑な建物を建てたの…?こんなに新しくて、しかも teamLab の展示もある…と思って調べたら、本当にまっ新しい施設で、2023 年6月に竣工、年末にオープンしたばかりだった。
入り口に植えられている桜は、毎年2月上旬から3月中旬にかけて咲く河津桜で、ほぼ満開になっていた。

たぬきさんに連れられ、まるで迷路のようなモール内をあっちこっち歩き回り、スーパーでめちゃ高くてレベルの高そうな食材を鑑賞。

これだけでも十分に楽しかったけど、たぬきさんが時間を見て、最初に入口を通った「teamLab★Borderless」の前に連れて行ってくれて、そのまま中に入ろうと…えっ?入っていいの!?(動揺)えっ…もしかして、また事前にチケット取ってくれていたの?これ、けっこう高いよ…?うわぁあ…!(。>﹏<。)

入り口の時点ですでに感動で涙が出そうになっていた。チケット代に見合うよう、全力で楽しもうと決意した。そしてこの展示は、まさに「全力で楽しもう」のにぴったりだった。時間制限も、ルートの決まりもなく、展示名の通り「ボーダーレス」。プロジェクターからの光、来場者の動きによって生まれる影、音楽や香りも織り交ぜて、幻想的な空間を作り上げていた。目にしたすべてが光で、展示エリアを歩きながら、花、蝶、水、風、煙や文字に触れていく。スマホは写真を撮りすぎて熱くなった。
花をテーマにした作品がやはり一番多い印象。暗闇の中で咲き誇る色とりどりの花々は、目がくらむほど美しく、圧倒される。

流水をモチーフにした部屋。なぜかこの部屋ではたくさんの人が座って休んでいた。

絢爛な巻物のように描かれた草花の映像。ひらひらと舞う花びらを見ていると、「これ全部3Dで作られてるんだよな」と思うとクラクラする…(天の声:なぜ!)

鏡の部屋。公式では「バブルユニバース」と呼ばれていて、麻布台ヒルズに移転してからの新作。床から天井に吊るされた無数の球体がすべて鏡面仕上げになっていて、思わず江戸川乱歩の短編名作『鏡地獄』を思い出した…あの物語に出てくる、鏡に取り憑かれた男がここに来たら、きっと大喜びだろうな。

鏡の球体が互いに反射し合い、さらに床にも反射して、幻想的な空間が広がっていた。ただ、天井だけは鏡になっていない。もし天井も鏡だったら、本当に「鏡地獄」になっていたかも…それにしても、スカートでこの部屋に入るのはちょっと注意が必要かもしれない。

まるで『鳥獣戯画』から飛び出してきたような生き物(?)たちが、壁面を楽しげに行進していた。

花や蝶の映像を霧に投影する部屋は、個人的にいちばん気に入った…というより最も衝撃を受けたエリアだった。まさか霧に映像を映せるなんて。手を伸ばして霧をかき分けると、夢のような光が変化しながら現れては消えて、現実の闇の中に溶け込んでいくのに見えた。

「クリスタルワールド」と名づけられた部屋では、光る立体オブジェの集まりでこの世界のさまざまな現象を表現しているとのこと。スタンリー・キューブリック風の写真が簡単(?)に撮れる。

來自各國的觀光客讓展場十分熱鬧。要不是對著展示品,還滿難拍到無人的景象。
展示会場には世界各国からの観光客が集まっていて、とてもにぎやか。オブジェはまたいいけど、人が写っていない空間を撮るのはかなり難しい。

やがて二人は会場内にある茶屋「幻花亭」にたどり着いた。スタッフさんによるとちょうど空きがあるとのことで、すぐにお茶を購入して入店。何の予習もしていなかったけれど、ただお茶を飲むだけではないだろうなという予感はあった。

そして空のガラスの茶碗にお茶が注がれると、なんと、水面にプロジェクションで花が咲いた。

茶碗を動かすと花が散り、また別の花が咲く。飲み終えるまで、ずっとその繰り返し。あまりにも花の開いたり散ったりに夢中になって、正直お茶の味はあまり覚えていないけど(汗)このひとときは本当に楽しかった。

おすすめかどうかといえば、もし暗闇や光が苦手なら無理しない方がいいかも。が、写真を撮るのが好きな人、探検が好きな人、制限のない形で作品と触れ合いたい人には、ぜひ体験してほしい展示だった。自分はこういうのが大好きだよ。たぬきさん、本当にありがとう (*´ω`*)