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note の使い心地がよかったので、中野でぶらぶらと食べてきたラーメンを、2018 年の夏から順を追って載せようと思った矢先、Facebook グループ「中野ファン」で「煮干しそば梵」は「オーナーの意向で 2020 年 2 月 25 日に閉店」との情報が。なので繰り上げて先に記録しようと思う。

3 月までに東京へ行けそうにないので、上の写真はMakino Kenjiroさまが「中野ファン」でのポストから拝借しました。ご快諾に感謝です。

東京に滞在する時によく通る道にあるので、店先にぶら下がっている「梵」の字が大きく書かれた灯籠を見て、心の中にずっと「ぼう」と読んでいた。ある日ふっと見上げたら、「梵」と書いて「そよぎ」だった――と小さく(カルチャー)ショック。

意味不明な衝動に駆られ、中野のラーメン巡礼を興じはじめた 2018 年の夏に開店した梵だが、なぜか通るたびに店が閉まっていた。遅い時間までやってないかな……と思い、2019 年の暮れには深夜まで営業するようになったことから、いろいろと事情があるのではないかと思ったり。

まあ。その 2019 年の暮れ。ようやくお店に入ったとさ。卵が好きなので、特製煮干し中華そば。

盛り付けはバランスが取れてきれい。カウンターに貼ってある説明から、麺もスープも相当なこだわりが。のちに調べてみたら、ラーメンを独自に研究を続けてきた店主の成果だった。スープは煮干し、さば、うるめ、イワシ節をブレンドして炊いた出し汁を使い、麺は特注の中細ストレート低加水麺

極濃煮干しそばやつけ麺なら、鶏白湯とブレンドする濁ったスープになるようだが、中華そばはすっきり透明なスープ。煮干しの純粋で上品な美味しさが味わえる。紫玉ねぎがあまり見ない感じがする。めずらしい。麺好き。

偏見かもしれないけど、(中野駅近辺エリア限定だが)何軒か煮干しそばを回って、煮干しそば好きさんはどうも「濃厚」や「特濃」や「極濃」が大好きで、スープが灰色になるまで煮干しを入れてほしいようだ。たぶんその方々のために、卓上には煮干し油や煮干し粉が用意してある。

油も粉も、それぞれレンゲ一杯のスープでちょっぴと入れて試した。個人的には煮干し油が好きかな。ちょっと麺に絡んでもいい感じ。

煮干し粉もよかったけど、一発めは間違ってドサッと入れちゃって、煮干し煮干し過ぎでムセた。煮干し煮干し的なスープが好きな人は、粉を活用すると良いよ!

説明をまだ読まずに目にした時は「煮モレ粉」と思ったが。

そんで 2 月 25 日に閉店か……せっかく激戦区で一年もがんばったのに、今度つけ麺を食べようと思ったが残念だった。中野へ出向いて食べれる人は、最後の2週間を逃さないようにぜひぜひ。

おつかれさま。透明で美しい煮干しスープを忘れないよ。

撮影時間:2019 年 11 月 2 日
注文内容:特製煮干し中華そば

elielin

数年前は東京でアニメ制作進行をやってた台北在住の台湾人編集者です。おたくでもギークでもないと思うけど、そう思っているのがお前自身だけだと周りから言われています。時々中野区に出没。

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